足の裏の痛みの正体とは?
久しぶりに歩き回ったり、スポーツをしたときにかかとや土踏まずが痛くなることはありませんか。
そのような症状がある方は、足底筋膜炎を発症している可能性があります。
足底筋膜炎とは、足の縦のアーチ構造を支える足底筋膜が炎症を起こしている状態のことを指します。
オーバーユースが原因となることが多く、スポーツをする方は発症するリスクが高くなります。
ここでは、足底筋膜炎の原因や症状、対処法について詳しくご紹介していきます。
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目次
足底筋膜炎でよくあるお悩み
- 土踏まずのあたりが痛む
- 朝起きたときにかかとがひどく痛む
- 脚の裏に違和感がある
- 歩いたり走ったりすると足裏が痛み出す
足底筋膜の役割
普段何気なく動かしている足。
その動きに欠かせない「足底筋膜」は縁の下の力持ちともいえる大切な存在です。
足底筋膜とは
足底筋膜は、かかとからそれぞれの足の指へと放射状に広がっている筋膜のことを指します。
厚く丈夫な組織で、足にかかる体重を支えています。
また、足には衝撃を分散させる横のアーチと縦のアーチというものがあります。
足底筋膜は、足底で弓状の縦のアーチをつくり、土踏まずの部分を支えています。
衝撃を吸収するスプリントのような役割があり、歩いたり走ったりという基本的な動作からジャンプなどさまざまな動きをサポートしています。
さらに足底の筋肉や腱、神経、血管を保護する役割もあります。
足底筋膜炎とは
足底筋膜炎は、足底筋膜に炎症が起こっている状態のことをいいます。
スポーツをしている方や筋力が低下している方は足底筋膜炎になる可能性が高いため、注意が必要です。
足底筋膜炎が起こる原因
足底筋膜炎の原因として次のような要因が挙げられます。
●加齢による筋力の低下
年齢を重ねるにつれて足底の筋力は低下するといわれています。
また、回復力も徐々に弱くなり、足底筋膜が些細なことで傷つきやすくなります。
すると、傷ついた足底筋膜は修復するのに時間がかかるため、炎症が起こりやすくなります。
●スポーツでのオーバーユース
ランニングやジャンプなど、足裏に衝撃が伝わる動作や強く引っ張られる力が繰り返されると足底筋膜が徐々に傷ついていき、断裂や炎症が起こりやすくなります。
●太り過ぎ
肥満傾向にある方は体重を支えるだけでも足底筋膜に大きな負担がかかるので、炎症が起こりやすくなります。
足底筋膜炎の症状
足底筋膜炎の初期症状には次のようなものがあります。
・急に歩き出すと足の裏が痛む
・かかとの前内方を押すと痛い
・土踏まずが痛む
特に足底筋膜炎は、起床時の動作時に強い痛みが現れることが特徴です。
さらに症状が進行してしまうと、組織の変性が起こり、足底筋膜炎が治りにくくなる傾向があります。
また、組織が硬くなって骨が引っ張られてしまうことで棘状の「骨棘」ができることもあります。
足底筋膜炎のチェック方法
ご自身が足底筋膜炎の可能性があるか次の方法でチェックしてみましょう。
・かかとを押すと痛みがある
・長時間、立ったり歩いたりするとかかとに痛みが現れる
・足の裏に突っ張った感じがある
・つま先立ちがつらい
当てはまる症状でお悩みの方は足底筋膜炎の可能性があります。
足底筋膜炎の対処法・予防法
スポーツをしている方は特に足底筋膜炎とうまく付き合っていくことが大切です。
では、足底筋膜炎のような症状がある場合はどのように対処したら良いのでしょうか。
足底筋膜炎の対処法
●休息を取る
足底に痛みがある場合は炎症が起きているので、動くとさらに悪化する可能性があります。
痛みが引くまでは数日間無理な運動をしないようにしましょう。
痛みがひどい場合は保冷剤や氷水で足裏を冷やすと一時的に痛みが落ち着きます。
●クッション性のある靴を選ぶ
かかとが薄めの靴は、着地したときの衝撃がダイレクトに足に伝わってしまいます。
クッション性に優れた靴を選ぶことで、衝撃がダイレクトに伝わることを防ぎ、痛みの軽減を図ります。
●テーピングやインソールを使う
足底筋膜炎では、足底のアーチが崩れる傾向にあります。
テーピングによってアーチ機能をサポートすることでクッション機能の回復が見込めます。
テーピングが難しいという方はインソールやサポーターを活用しましょう。
足底筋膜炎の予防法
足底筋膜炎を防ぐためには筋肉を鍛えることが大切ですが、普段運動不足の方が突然運動を始めると足底筋膜炎を発症しやすくなります。
まずは、マッサージや歩き方の改善など小さなことを積み重ねて、足底筋膜炎を予防しましょう。
●足の裏のマッサージを行う
足底筋膜炎を予防するためには、足の裏をほぐし、足底筋膜の柔軟性を維持することが大切です。
足の裏のマッサージは、ゴルフボールを踏み、足裏でコロコロ転がすだけで簡単に行うことができます。
テレビを見ているときなど時間があるときに取り入れましょう。
●練習量を調節する
オーバーユースの方は、練習量を調整する必要があります。
練習メニューは時間よりも質にこだわることを意識してみましょう。
すでに足裏が痛む場合は、痛みが引くまで激しいスポーツは中止しましょう。
●歩き方を改善する
すり足や狭い歩幅は足の筋肉の衰えにつながります。
足底筋膜炎になりにくい正しい歩き方を心がけることが大切です。
広い歩幅で地面から足全体を離し、かかとから着地させることを意識しましょう。
長者町ビオス整骨院
【足底筋膜炎】
に対するアプローチ方法
足底筋膜炎は、症状の軽い場合は自然に改善することもありますが、放っておくと難治性足底腱膜炎となることがあります。
難治性の足底筋膜炎は1年以上、あるいは数年単位で痛みが続きます。
そのため早い段階で適切な施術をすることが治癒への近道です。
足底腱膜の付着部へのストレスを軽減するために、足底腱膜自体の柔軟性を出すことが必要です。
足裏への手技(マッサージ)をすることで足底腱膜の柔軟性を高める効果が期待できます。
手技では、土踏まずのあたりを中心に筋肉・筋膜をマッサージしていきます。
※ただし痛みのあるかかとの部分などは、マッサージすることで逆に炎症を強くしてしまうこともあるため、注意が必要です。
下腿三頭筋(ふくらはぎの筋肉)も柔軟性を出すことで、かかとの骨を通じて足底筋膜にかかるストレスの緩和が期待できます。
ハイボルト機器や組織の回復を早める超音波機器、鍼灸なども併用することで効果的に回復を早めてくれます。
その他に、足にかかる負担を軽減することができるテーピングも有効です。
扁平足の方の場合と、ハイアーチ(土踏まずが高すぎる方)の場合で巻き方を変えていきます。
足底腱膜炎に効果的なインソールもご用意いたします。
インソールを使用すると足底筋膜にかかるストレスの緩和が期待できます。
著者 Writer
- ヨコヤマ テツヤ
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